2006年05月09日

締め付け

夫とは心通わせることができない。心を込めて言葉を投げかけても、くしゃくしゃっと丸めてそこらに放っておかれるように無下に扱われた。

夫とのやり取りを諦め、長い長い冷戦で心を閉ざす日々を過ごすうち、夫に安らぎを見いだせなくなった私は、外に目を移した。友を得て、活動の場を探した。別の場所に、自分の拠点を作り出そうとした。

そのうち、夫は、家事育児への不満を言い出した。いろいろやってる暇があるなら、もっと家事を頑張れるだろうと。そんなことに時間を使うなと。

評価もされず、悪いところばかり指摘されても、もともと好きでもない家事に、そこまで力は注げない、と言ったが、「それは甘えだ」と突っぱねられた。「もっと頑張れるヤツだと思っていた」と。しつこく、こんこんと正論をぶたれ、私は縮こまって反論できなくなっていった。

それからも、私には息抜きが必要なんだ、自分だけで解消できないストレスをぶつける場所が必要なんだ、と自分に言い聞かせた。家事をなるべくこなしながらも、活動は続けた。家事育児に、手が回らないところは当然ある。毎日毎日、夫と顔を合わせないように、夫に不備を見つからないように、びくびくしながらの生活だった。いつ活動をやめさせられるか、いつ、子供を義母に託されてしまうか。

夜、夫が帰宅し、玄関の鍵の音が響く。びくっとしてさっと辺りを見回す。不備がない日はホッとし、不備があった時は、慌てて隠すか、時間が足りなければ血の気が引いて夫の反応を待つ。夫が入ってくる。「おかえり」「ただいま」と心のこもらない挨拶をかわしながら、夫が部屋を見回す。さっき、私が確認したところを今度は夫の視線が通っていく。夫は何も言わない。でも、引っかかるところがあると、そこをじっと見つめる。私はマイナス点が入ったことを知る。

そして夫は子供のオムツを替える。私はしまった、と思う。夫はオムツ替えには特にうるさく、なにもそこまで、と思うくらいオムツを替える。一時期、休みの日にも夫がオムツを替えていないことがあって、諦めたのかな?と思っていたら、私が変える頻度をチェックしていて、あとで指導されたことがある。オムツを長時間替えていないと、すぐ見つかってしまうのだ。

そして冷蔵庫。賞味期限切れの食べ物を見つけると、すぐ処分してしまう。私がそれくらい大丈夫、私が食べる、と言うと余計に怒られる。お前がいいからって冷蔵庫を腐ったもの入れにするなと。

部屋の隅にホコリが固まっている。フローリングは、一日掃除をしないとすぐホコリが集まる。夫はじーっと見つめる。

台所の濡れたタオルを、夫が荒々しく交換する。

全部私の落ち度だ。主婦なら誰でもできるし、やっていることだ。夫は、ただ私ができていないことを指摘して、実践しているだけ。反論も言い訳もできない。

私はどんどん萎縮していった。夫が気にすることばかりが気になるようになって、自分がするべきことがわからなくなってきた。だんだんと、できていたはずのこともできなくなり、夫のチェック項目も増えていく。毎日毎日、日々をまわすことだけでいっぱいいっぱいになった。

それでも、私は外での活動をやめない。その時間を家事にまわせば、少しでもできることが増えるのがわかっていても。外の世界に、外の世界の人達に、すがりついている。命綱が切れないように、無茶苦茶な精神状態を押し込めて、必死に普通に普通に、振る舞っている。私がなくならないように。消えてしまわないように。
posted by 蝉ころん at 09:11| Comment(2) | 夫との日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちわ^^
蝉ころんさんこそ、大丈夫かなあって思うんですが。。。
心配をかけてしまってごめんなさい^^
実はGWの蝉ころんさんの記事にコメント書いたつもりが、消えてる!ようで、少しショック。。。
でも、いいや♪
旦那様のこと、ますます、モラハラにすっぽりハマってて、もう、泣けて来た。
私なんかの言葉で、本当に力を出せてもらってるのかなって思うよ。。。無理しないでくださいね。
心と体は繋がってる。無理したり我慢したりし続けてると、いつかパンクしてしまう。
蝉ころんさんは、完璧にモラハラだもん。私なんて全然マシなのよ。
私のブログにもリンクしてあるけど、「モラルハラスメント被害者同盟」をぜひ覗いてください。
そして、そこにリンクして貰ってください。
蝉ころんさんと同じ様に、苦しんで悲しんでる人たちがたくさんいて、皆みんな、きっかけが欲しいはず。
仲間意識じゃないけれど、何か勇気がもらえます。
一人で頑張らないで。プライドや意地は、命を心を縮めます。
人として生きるのはとても難しい。でも、命は1つだもん。
自分らしく生きたいよね。だから、手を伸ばしてください。
頑張ろうって、いい方は負担かもしれない。でも、「支配」の中では、自分はあり得ない。だから、生きようね♪
Posted by るんた at 2006年05月10日 10:52
>るんたさん
コメントありがとうございます。(^^
もうひとつくださってたのがあったんですね。消えてしまったみたいですみません。ブログのシステムってどこでも安定悪いんですね・・・。

私の方こそ心配かけてしまってすみません。力はとってももらってるんですよ。実は、モラハラ同盟のほうは、昨年末からずっと寄らせてもらっていて、リンクサイトもかなりまわっているんです。ただ、どちらの体験談も、壮絶で、なんだかすごく場違いな気がして、なかなかコメントが残せないでいます。るんたさんのブログには、なにか、同じような、純粋な(?)モラハラの雰囲気を感じて、思い切って書き込みさせて頂きました。るんたさんから、認めてもらえたことで、どれだけ肩の力が抜けたかしれません。ありがとう。(^^

どうも、うちの夫は正統派のモラのようで、本当に声のトーンや態度、目つきといった、経験していない人には説明しがたい、わかりにくい方法でのみ、私を傷つけてきます。暴力や浮気、借金、はっきりした誹謗中傷も皆無に近いんです。私の受け取り方が悪いだけのようにも思えてしまうんです。

でも、これこそがモラルハラスメントの真髄なんですよね。自分にはいっさい非を残さず、じわじわと締め付けていく・・・。
るんたさんのおっしゃるように、心と体はつながっていますね。私は、普段から体の声を聞くのが上手なほうだと自負していて、おかげでエスカレートする前に異変に気付くことができたんだと思います。

次の投稿で触れますが、ちょっととっかかりが見えてきたところです。まだどう転ぶかわかりませんが、私だって自分を諦めません。強くなります!
Posted by 蝉ころん at 2006年05月10日 12:47
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