2006年04月30日

私として

まだ夫との関係に疑問を抱いていなかった頃、夫と仕事の愚痴を言い合っていて、ふと思ったことがある。
「この人の部下として働きたくないな〜」

この時は、この考えは単に私生活をこれだけ知られている人の下で働いたらそりゃやりにくよな、くらいにしか思っていなかった。でも、これはかなり重要な意味を含んでいたんじゃないかと思う。ある意味、私は夫の下で働いているようなものなのだ。

夫は、完璧主義で仕事が速い。頭もいいのだと思う。教えられたこともすぐに飲み込んで自分のものとすることができるし、仕事を効率よく、向上させるアイデアも豊富なようだった。部下に持つにはかなり便利な男で、上役からはほとんどいい評価を得ていた。でも、人の上に立つにはかなり致命的な欠点を持っていた。

昔、まだ結婚する以前、夫は同人誌を作っていて、私もその手伝いに駆り出されることがあった。印刷の終わった紙を揃えて折っていくだけのことだったけど、私は自分はそこそこ手先の器用な方だと自負していたにもかかわらず、どうにも彼には追いつけないのだった。「わ〜はやいな〜すごいなあ」などと感心していると、「お前が遅いねん、いつまでやってんねん!」と、怒られた。同じやり方で、脇目も振らずに作業して、それでもかなわない。これはもう、作業態度でなく、能力差でしかない。それでも、彼は私を罵倒し、自分の作業効率の良さをこんこんと自慢した。どうしても追いつけない、頑張ってもそこまではできない、という人の存在自体がわかっていないようだった。

実際、夫が会社で他の人と組んで仕事をするようになると、相手方の仕事ぶりがどうにも気に入らないようで、しょっちゅう愚痴るようになった。周りに気を配って仕事をしていないから全然状況がわかっていない、と言ったかと思えば、あちこち気が散って集中していない、と言い、仕事がないと思ったら人に聞かずに仕事を探せ、と言うくせに、人に聞かずに勝手に作業をするから後始末が大変だ、だとか・・・。もう、愚痴を聞いているだけで相手への要求が矛盾だらけだ。でも結局は、自分だったらこう動く、というその通りに相手方が動いてくれないのがもどかしいだけなのだ。周りの人間が自分ではないと言うことが、理屈ではわかっていても理解できていないような、そんな夫。

当然、一緒に暮らしている私には、完全に夫の考えた通りであることを期待しているようで、ことあるごとに「それはおかしい」「これはこういうものだ」と夫流のやり方を叩き込まれた。部下に教えるように。私は地元の習慣が身に付いていないという自負があったので、この地域ではそれが普通なんだ、そういうものなんだ、と、なんでもかんでも言う通りにしていた。私の方が得意な分野でも、家事でも、夫に合わせた。夫は私を物を知らない半端者のように思っていたようだ。

私が仕事を辞めて子供を産み、家のことを徐々に私流でやるようになっていくと、夫は私を躾けだした。子供の育て方、家事の仕方、趣味まで全部夫流に染めようとする。私は夫の言うことに逆らう反抗期の子供のようだ。睨みつけられ、否定され、無視されつつ、でも、私はもう夫に付き合うのはやめにするんだ。私は夫の子供ではないし、夫でもない。私を夫の分身として差し出すのはもうやめるんだ。

私は私のやり方で、私のペースで、生きていい。私の愛し方で、子供を愛していいんだ。
posted by 蝉ころん at 15:28| Comment(2) | 夫との日々 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご訪問ありがとうございました^^
自分のブログにはまだコメレスできていませんが、蝉ころんさんのブログ、読んだだけでコメントできてなかったもんで^^
男ってとても弱い生きもんだなって、思える様になりました。だから、力をひけらかし、頭の良さを自慢し「支配」するんです。
昔はそれで良かったんでしょう、政治も文化もそうであったから。でも、今は違うんですよ。女一人でも生きて行こうと思うと、世間は受け止めてくれるんです。
それを認めたくない。女は男の支配下であるべきと言う、暗黙の男社会のずるさが染み付いてる。
しかし、自分より、己を認識し自分を認めて行きている人には勝てないんです。それが女だと思うんですよ。
蝉ころんさんのご主人は、本当にモラハラ度が高いです。でもそれさえも、被害者の勝手な押しつけと思う対応でしょうね。
支配をされる必要はありません。蝉ころんさんの思う、自分の考え想いで生きて行く事が、最低限守られなければなりません。そしてお子さんを守るのはあなたしかいません。
戦いかもしれないですが、自分と言う人間が存在する事を当然として頑張ってください^^
Posted by るんた at 2006年05月02日 22:35
るんたさん、コメントありがとうございます。
GWで夫が家にいますが、別部屋でこもって出てこないので、見つかる危険を冒しつつ更新しています。(^^;

私も弱い人間だけど、夫も弱い人間なんだと、最近やっとわかってきました。私は今まで、夫の自己申告そのままに夫像を描いていたけれど、案外ちっぽけな人だったんじゃないか、と思うようになりました。夫は、思春期の子供のようです。理想どおりに動かない世間に、私に、自分に切れて、グレているみたいです。でもへんに頭が回るので、自分に非を作らないために、私に態度で威圧をしてくるしかできないようです。かわいそうな人です。

まだまだ夫がそばにいると体のすべてがドンくさくなってしまいますが、もう開き直りました。そうなってしまうものは、そのままにしてみよう、と思って生活しています。泣きたくなったら泣いたらいいじゃん、って。そのうち、落ち着きどころが見えてくるだろうと思っています。

るんたさんも、新生活のスタートですね。人生一筋縄ではいきませんけど、自分を大事に、頑張りましょうね。(^^
Posted by 蝉ころん at 2006年05月03日 10:53
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。